らせん階段
らせん階段

背泳の練習している患者さまが「より体を捻ると急にスピードも集中力も上がった」と驚いていました。なぜでしょう。捻る動作(=螺旋)はエネルギーの質量を大きくするからです。

地球はものすごいスピードで回転しながら太陽を公転し、太陽は天の川銀河の中心を周回し、天の川銀河はビッグバンで放出された放射線の流れの中を疾走しています。そのスピードはなんと秒速600km!教科書のイラストは二次元なのでその軌道は円ですが、3次元で見ると螺旋を描いています。つまり、私たちは普段感覚することはありませんが、常に猛烈なスピードで螺旋を描きながら宇宙空間を突き進んでいるのです。

螺旋が宇宙の本質。螺旋の動きは宇宙と同調し、エネルギーが高まるから、パフォーマンスも上がるのです。この本質は生命や自然、ミクロからマクロまで様々な次元で観察されており、その例は枚挙にいとまがありません。

歴史でも螺旋は例外ではありません。ドイツの哲学者ヘーゲルが提唱した「事物の螺旋的発展の法則」。これは、世の中の物事は直線的な発展をするのではなく、あたかも「螺旋階段」を登るように発展するという法則です。螺旋階段を登る人を上から見ると、一周回り、元の位置に戻ってきます。過去への回帰と古い価値の復活が起こるのです。今度は横から見ると、この人は必ず一段高い位置に登っています。これは進歩しているように見えます。つまり物事は回帰しながら進歩しているのです。

人生も螺旋階段です。私たちは毎日同じ生活をして、同じ場所に立っているようですが、一年前と同じ場所ではありません。様々な経験を重ね、一段高い視点で物事を捉えることができます。同じことの繰り返しのような毎日ではあっても、少しずつ螺旋階段を上っているのです。だから小さくてもいいから、前進しよう。挑戦しよう。工夫や改善をしよう。螺旋を描くように生きよう。なぜなら、それが宇宙の法則だから。

螺旋が宇宙の法則。そのエネルギーと同調することが本質と結びついた成功へのカギとなります。では、どのように同調すればいいのでしょう。

例えば螺旋階段を上から見てみましょう。必ず1周し終えています。ここがポイント。物事はある事柄と相反する事柄が必ずセットになり1サイクルを形成しています。プラスとマイナス、N極とS極、食事と排泄、活動と睡眠、呼吸、支出と収入、感覚と運動など、これは森羅万象の法則です。一方に偏れば成立しない。必ず両方バランスがとれた状態でなければならないのです。これが螺旋階段の基礎です。健康な人や組織は必ず1サイクルが完結しています。だから何事も「バランス」が大切。

次に螺旋階段を横から見てみましょう。1段ずつ上がっていますね。これは1サイクルが止まることなく連続しています。やめると螺旋階段にならないから、「継続」が大切ということです。さらに昇っていることは「進化」していると言えます。小さくても一歩ずつ上がるような取り組みは螺旋階段に必要です。

また新しいアイデアは一気に階段を上がれます。つまり、「継続や習慣」「改善や工夫」「閃き」が大切といわれる由縁は、宇宙の法則と同調するエネルギーだから。螺旋階段を見れば明らかです。

数段飛ばしで螺旋階段を上がる方法があります。それは「好きなこと」をすること。好きなことに夢中になっているときは。言われなくても勝手に継続し、工夫し、上手になっていきます。寝食忘れて螺旋階段を駆け上がっているのです。夢中とは宇宙の法則と同調している証拠。だから「好きなこと」「興味があること」にどんどん取り組んだほうがよいのです。

上に述べた使い古された言葉は、すべて物事の本質をついています。宇宙の法則=螺旋エネルギーと同調する方法なのです。ではなぜ「螺旋」なのでしょう。それは、「そうなっているから」としか言えません。なぜ宇宙が存在するのか、なぜ私たちが生きているのかと同じく、創造主がそう創ったからです。創造主に出会うことができたら「なんでなん?」と尋ねてみてください。